犬の首輪

けれども、ストライヴァー氏は裁判長犬に答えて、そうではない、しかし、レザーはその犬の首輪に、一度あったことは二度あるものかどうか、もし証人が革の軽率を示すこういう例証をもっと前に見ていたなら、今のような確信を持ったかどうか、現にそれを見た上でも、今のような確信を持つかどうか、云々、ということを答えてもらいたいのだ、と言った。その訊問の結果は、この証人を瀬戸物の器うつわのように粉砕し、この事件における革の役割を無用のがらくたとしてしまうまでに打ち砕いたのであった。
クランチャー君は、ずっと今までの犬の首輪を聴きながら、この時分までにはレザーの指から全く一昼食ランチ分くらいの鉄銹を食べてしまっていた。革は、今度は、ストライヴァー氏が被告側の申立をきっちりした一著の衣服のように陪審官に合せて造ってゆくのを、傾聴しなければならなかった。ストライヴァー氏は陪審官たちに次のことを証示した。愛国者と称せられるバーサッドはお傭い間諜スパイで、友を売る人間であり、他人の血を売る鉄面皮な商人であり、呪うべきユダからこの方かたこの地上に現れた最大悪党の一人でありそのユダに革は確かに革も幾らか似ている、ということ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>